この記事でわかること

  • ChatGPTに学習させない設定は、設定 → データ コントロール → Improve the model for everyone をオフにする操作です。Web・iOS・Androidのどこで変えても、サインイン中ならアカウント全体に効きます
  • オフにしても、回答に高評価・低評価を押すと、その会話全体がモデル改善に使われ得ると公式ヘルプに書かれています。仕事の資料を入れた会話では押さないのが安全です
  • 一時チャットは一時チャットのままなら学習に使われません。ただし保存すると通常チャットに変わり、アカウントの学習設定に従います
  • 学習を止めても会話履歴は消えず、削除するまで残ります。削除した会話は30日以内に完全削除の対象になりますが、例外があります
  • Business・Enterprise・Edu・APIは、既定で入力と出力を学習に使いません。個人プランとは出発点が違います

ChatGPTに入力した内容をOpenAIの学習に使わせないための操作は、トグル1つです。ただし、トグルをオフにした状態でも学習に回る操作が少なくとも1つあり、学習とは別に残るデータもあります。本記事は、その線引きを操作ごとに表へ落とし込みます。

結論を先に書きます。仕事の資料を入れる前にやることは3つです。トグルをオフにする、その会話では👍👎を押さない、一時チャットで始めた会話を保存しない。この3つを守れば、公式ヘルプが示す範囲では新しい会話は学習に使われません。


1. 一次資料の対応表と、確認の前提

本記事の事実は、すべてOpenAIの公式ヘルプと公式ページから取りました。最初に断っておくと、2026-10-08の時点で help.openai.com と openai.com の該当ページはどれも直接の取得がHTTP 403で拒否されました。そのため、公式ページの本文は検索エンジンが表示する同ページの抜粋で確認しています。各ページが実在すること自体は確認済みです。設定画面のスクリーンショットは掲載していません。画面の文言は公式ヘルプの英語表記をそのまま使っています。

主張一次資料種別確認日
Web・iOS・Androidでの「Improve the model for everyone」の場所と、サインイン中は全デバイスに適用されることData controls in ChatGPT公式ヘルプ2026-10-08
オフにしても会話は履歴に残り、保存済みのチャットは削除も非表示にもならないこと同上公式ヘルプ2026-10-08
オプトアウトの経路は設定画面とPrivacy Portalの2つで、オプトアウト後は新しい会話が学習に使われないことHow your data is used to improve model performance公式ヘルプ2026-10-08
👍👎などのフィードバックを送ると、オプトアウト中でも会話全体がモデル改善に使われ得ること同上公式ヘルプ2026-10-08
一時チャットは一時のままなら学習に使われず、安全目的で最大30日保持され得ること。保存すると通常チャットになることTemporary chat in ChatGPT公式ヘルプ2026-10-08
削除したチャットとファイルは30日以内に完全削除の対象で、非識別化済みの場合やセキュリティ・法的義務の場合は例外Chat and file retention in ChatGPT公式ヘルプ2026-10-04/2026-10-08
履歴を残したまま学習だけを止められること。音声モードにも別途適用できることWhat if I want to keep my history on but disable model training?公式ヘルプ2026-10-08
Privacy Centerの入口と提供対象(Free・Go・Plus・Pro・Businessに順次提供)Privacy Center in ChatGPT公式ヘルプ2026-10-08
Business・Enterprise・Edu・APIは既定で学習に使わないことEnterprise privacy at OpenAI公式ページ2026-10-08
メモリと音声の扱いMemory in ChatGPT、ChatGPT Voice公式ヘルプ2026-10-08

前提として、対象は個人プラン(Free・Go・Plus・Pro)のアカウントです。会社が契約したBusiness・Enterpriseの話は第7章で分けて扱います。

2026-10-11に、2-5、第5章「個人情報・写真・社内情報を入れるときの考え方」、よくある質問の4項目を追記しました。追記分の公式ページは、ブラウザで本文を直接表示して確認しています(「2026-10-11確認」はその日の確認です)。


2. Improve the model for everyoneをオフにする手順

公式ヘルプ「Data controls in ChatGPT」(2026-10-08確認)に書かれた手順を、端末ごとに分けて示します。どの端末で操作しても結果は同じです。同ページは、サインインしていればこの設定はアカウントに適用され、端末をまたいで効くと書いています。1台で済ませれば十分です。

2-1. Web(chatgpt.com)

  1. ChatGPTにサインインする
  2. 画面の隅にあるアカウントメニュー(プロフィールアイコン)を開く
  3. Settings(設定)を選ぶ
  4. Data controls(データ コントロール)を選ぶ
  5. Improve the model for everyone を選び、トグルをオフにする
  6. Done を押して閉じる

2-2. iOS・Android(ChatGPTアプリ)

  1. アプリを開き、サイドバーを開く
  2. プロフィールアイコンを選んで Settings を開く
  3. Data controls を選ぶ
  4. Improve the model for everyone をオフにする

確認できた公式ヘルプの抜粋では、アプリ版の手順に Web にある Done を押す操作は出てきません(OpenAI Help Center 2026-10-08確認)。設定画面を閉じる前に、トグルがオフ表示になっていることを確認してください。

2-3. 日本語表示の場合

日本語UIでは「設定」「データ コントロール」の並びになります。トグルの日本語表記は、本記事では公式の日本語ヘルプで確認できていません。見つからないときは、データ コントロールの中で「モデル改善」に関する項目を探してください。英語表示に切り替えれば、上の手順の文言そのままで見つかります。

2-4. もう一つの経路:Privacy Portal

公式ヘルプ「How your data is used to improve model performance」は、設定画面のほかに、OpenAIのPrivacy Portal(privacy.openai.com)で Do not train on my content を選ぶ方法も案内しています。Privacy Portalでのオプトアウトは、アカウントのデータ設定に反映されると書かれています。ChatGPTの設定画面を開けない事情があるとき、またはプライバシー請求として記録を残したいときの経路です。

効果は「以後の新しい会話」に限られます。同ページの表現は、オプトアウト後は新しい会話を学習に使わない、というものです。オフにする前の会話をさかのぼって学習から外す、とは書かれていません。オフにする前に機密情報を入れてしまった会話があるなら、第6章の削除の手順も併せて実行してください。

2-5. サインインせずに使う場合と、設定を変えられない場合

iPhoneとAndroidで手順は分かれていません。公式ヘルプ「Data controls in ChatGPT」は、iOSとAndroidをまとめて「iOS and Android」とし、2-2の4ステップを1つだけ示しています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。

サインインせずにChatGPTを使っている場合も、同じトグルがあります。同ページによると、Settingsを開いて Improve the model for everyone をオフにすると、その選択はそのブラウザに保存されます。アカウントに保存されるわけではないので、別のブラウザや端末では設定し直す必要があります。

トグルを動かせないこともあります。同ページのFAQは、保護者の設定やワークスペースの管理設定によって変更が制限される場合があると書いています。


3. 新設のPrivacy Centerから設定を探す

ChatGPTの中に、Privacy Centerという画面が順次追加されています。公式ヘルプ「Privacy Center in ChatGPT」(2026-10-08確認)によると、プライバシーに関する選択肢を説明し、該当する設定画面へ案内する場所です。設定そのものが移ったわけではなく、入口が1つ増えた形です。

端末入口
Webアカウントメニュー → Help → Privacy center
iOSSettings → Privacy Center
AndroidSettings → Privacy center

同ページは、サインイン中のFree・Go・Plus・Pro・Businessユーザーに、WebとiOS・Androidアプリで順次提供中だと書いています。Enterprise・Edu・ChatGPT for Healthcareは対象外です。順次提供のため、まだ表示されないアカウントもあります。表示されなければ、第2章の Data controls から直接操作すれば足ります。

Privacy Centerは関連機能を3つのカテゴリにまとめています。中には、メモリ、パーソナライズ広告、位置情報、一時チャット、データ利用の選択肢といったトピックがあります。

名前が似ているPrivacy Portalとは別物です。なお、プライバシー請求を出すPrivacy Portal(privacy.openai.com)は、ChatGPTの中で設定を理解して見つけるためのPrivacy Centerとは別のサイトです(筆者の補足)。


4. オフにしても学習に回る操作と、回らない操作

ここが本記事の中心です。トグルをオフにしたあとでも、ユーザーの操作によって扱いが変わります。公式ヘルプの記述を、操作単位で表にしました(2026-10-08確認)。

操作トグルがオフのとき学習に使われるか根拠
通常チャットで質問・ファイル添付使われない(新しい会話)Data controls in ChatGPT
回答に👍(高評価)・👎(低評価)を押す使われ得る。その会話全体が対象How your data is used to improve model performance
一時チャットで会話し、保存しない使われないTemporary chat in ChatGPT
一時チャットを保存する保存後は通常チャットとして、アカウントの学習設定に従うTemporary chat in ChatGPT
音声モードで会話文字起こし等はトグルに従う。音声・映像クリップは別の許可が要るChatGPT Voice
メモリに保存された内容トグルがオンのとき学習に使われ得る対象に含まれる。オフなら対象外Memory in ChatGPT

4-1. 👍👎は「その1回答」ではなく会話全体

いちばん見落としやすいのがフィードバックです。公式ヘルプは、ユーザーが自分からフィードバックを送った場合、たとえば回答に高評価や低評価を付けた場合、そのフィードバックに関連する会話全体がモデル改善に使われ得ると書いています。しかも「オプトアウトしていても」と明記しています。

押した1回答だけでなく、会話全体が対象になる点に注意してください。たとえば、社外秘の売上表を貼り付けて分析させた会話を考えます。最後の回答が的確だったので👍を押すと、その売上表を含む会話全体が改善用データの候補になります。トグルをオフにしたという安心感と、この例外は正面からぶつかります。

運用上の対策は単純です。機密を含む会話では👍👎を押さない。回答の質を報告したいなら、機密を含まない別の会話で再現してから押します。2つの回答のどちらが良いかを選ぶ画面が出ることもあります。これがフィードバックとして同じ扱いになるかは、本記事で確認した公式ページには個別の記載がありませんでした。慎重に運用するなら、機密を含む会話では選ばずに閉じてください。

4-2. 一時チャットは「保存しない」まで含めて一時

一時チャットは、履歴に残らず、メモリを作らず、一時チャットのままである限り学習に使われません。公式ヘルプ「Temporary chat in ChatGPT」(2026-10-08確認)はこう書いたうえで、保存した場合の扱いを別に定めています。保存すると通常チャットに変わり、以後はアカウントのパーソナライズとモデル改善の設定に従います。

つまり、トグルをオンのまま一時チャットで機密を扱い、あとで便利だからと保存すると、その会話は学習対象に入ります。トグルをオフにしてあれば、保存しても学習には使われません。両方を組み合わせておくと、保存の操作ミスがあっても学習には回りません。

一時チャットにも保持はあります。安全目的で最大30日、OpenAIがコピーを保持し得ると同ページに書かれています。学習に使われないことと、OpenAI側に一切残らないことは別の話です。

4-3. 音声モードとメモリ

音声については、公式ヘルプ「ChatGPT Voice」が扱いを分けています。トグルがオンなら、音声会話の文字起こしやファイルは学習に使われ得ます。音声や映像のクリップそのものは、ユーザーが別途共有を選ばない限り学習に使わないと書かれています。共有の設定は、Data controls でトグルをオンにしたうえで「Include your audio recordings」「Include your video recordings」をオンにする操作です。トグルをオフにしていれば、この下位設定は関係しません。

メモリについては、公式ヘルプ「Memory in ChatGPT」が、トグルがオンのとき過去のチャットや保存されたメモリが改善に使われ得ると書いています。トグルをオフにすれば対象から外れます。ただしメモリ自体はアカウントに残るので、機密をメモリに覚えさせないことは学習設定とは別に必要です。


5. 個人情報・写真・社内情報を入れるときの考え方

第4章までの設定は「学習に使うかどうか」を決めるものです。入力した内容がOpenAIに届くこと自体や、届いたあとの保持は止めません。顧客の個人情報、人が写った写真、社内の未公開資料を入れるかどうかは、その前提で判断します。ここでは公式ヘルプの記述を並べるだけで、社内規程や契約の上でどこまで入れてよいかは各社の判断になります。

5-1. 学習を止めても、OpenAIの手元には届く

公式ヘルプ「How OpenAI handles data in consumer services」は、権限を持つOpenAIの担当者と、守秘義務を負う委託先が利用者のコンテンツにアクセスし得る理由を4つ挙げています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。

アクセスの理由学習をオフにすると外れるか
不正利用やセキュリティ事案の調査外れるとは書かれていない
本人が問い合わせたときのサポート・不具合の調査外れるとは書かれていない
法的な対応外れるとは書かれていない
モデル性能の改善外れる(「unless you have opted out」)

同ページは、この説明のすぐ後に「Please do not enter sensitive information that you would not want reviewed or used.」と書いています。見られたり使われたりしたくない機微な情報は入れないでほしい、という公式の注意書きです。学習のオフは表の4行目を外す操作で、上の3行は残ります。

5-2. 写真やファイルも、同じトグルに従う

画像や添付ファイル専用のスイッチはありません。同ページは、利用者の設定によっては、プロンプトとモデルの回答に加えて「images and files」などのコンテンツもモデル改善に使い得ると書いています。写真もPDFも、Improve the model for everyone の対象です。トグルをオフにすれば、新しい会話で添付した写真やファイルも学習対象から外れます。写真だけを学習から外す設定は、確認した公式ページにはありませんでした。

学習とは別に、添付したファイルは残ります。第6章のとおり、チャットを削除してもLibraryに保存されたファイルは消えません。人が写った写真や社内資料を添付したら、チャットとLibraryの両方から削除します。

5-3. メモリは学習とは別のスイッチ

メモリは、ChatGPTが会話の内容を覚えて次の回答に使う機能です。公式ヘルプ「Data controls in ChatGPT」は、メモリは回答のパーソナライズを、学習の設定はモデル改善への利用を決めるもので、両者は別の設定だと書いています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。学習をオフにしてもメモリは動き続けます。

公式ヘルプ「Memory in ChatGPT」によると、メモリの設定は Settings → Personalization → Memory にあります(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。同ページから、社内情報や個人情報に関わる点を3つ挙げます。

  • 機微な情報も、ChatGPTに伝えればメモリに入り得る
  • メモリをオフにしても、過去のチャットは削除されない
  • 元のチャットを削除しても、そこから作られた保存済みメモリは自動では消えない

覚えさせた情報を消すには、保存済みメモリと、その情報を最初に伝えたチャットの両方を削除するよう同ページは案内しています。削除した保存済みメモリのログは、安全とデバッグの目的で最大30日保持され得るとも書かれています。機微な話を1回だけしたいときは、開始前に「Unpersonalized」を選んだ一時チャットを使う方法を同ページは挙げています。

5-4. プロンプトに『学習しないで』と書いても設定は変わらない

チャット欄に「この内容は学習に使わないで」と書いても、学習の設定は変わりません。公式ヘルプが案内するオプトアウトの方法は、Data controls のトグルと Privacy Portal の2つです(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。会話の中の指示で学習を止められるという記述は、確認した公式ページにはありませんでした。メモリについても「Memory in ChatGPT」は、「Don’t mention this again」を選んだりチャットで指示したりしても、変わるのは回答のパーソナライズだけで、元のチャットやファイルは削除されないと書いています。学習は設定でのみ制御できると公式は説明している、と考えてください。

5-5. 迷ったときの線引き

ここまでを踏まえた筆者の整理です。社外に出せない情報は、学習の設定にかかわらず貼り付けない。学習のオフは「学習に使われない」ための設定で、「誰にも見られない」「どこにも残らない」ことまでは約束していません。

入れたい情報学習オフで足りるか追加でやること
公開済みの情報、一般的な質問足りる特になし
自分の個人情報(氏名、住所など)学習は止まるメモリに残っていないか確認する
他人の個人情報、人が写った写真学習は止まるが、保持と調査目的のアクセスは残る入れない。入れるなら個人を特定できない形に変える
社内の未公開資料同上会社契約のワークスペース(第7章)を使うか、社内規程に従う

6. 学習とは別に残るもの:履歴・削除・保持期間

学習に使われないことと、データが残らないことは別です。仕事で使うなら、この2つを分けて把握しておく必要があります。

データトグルをオフにしたとき消すには消したあとの保持
通常チャットの履歴履歴に残る(削除も非表示にもならない)チャットを削除30日以内に完全削除の対象(例外あり)
一時チャット履歴に出ない操作不要安全目的で最大30日保持され得る
アップロードしたファイルチャットと同じ扱いファイルを削除30日以内に完全削除の対象(例外あり)
Libraryに保存されたファイル残るLibraryから個別に削除チャット削除では消えない
メモリ残るメモリ管理画面から削除本記事では保持期間を確認していない

根拠は「Data controls in ChatGPT」と「Chat and file retention in ChatGPT」です(2026-10-04・2026-10-08確認)。後者によると、チャットを削除するとアカウントの表示からはすぐ消え、30日以内にシステムからの完全削除が予定されます。例外は2つ書かれています。すでに非識別化されアカウントから切り離されている場合と、セキュリティや法的義務のために長く保持する必要がある場合です。

Libraryの扱いは見落としやすい点です。公式ヘルプ「Using Library to manage files in ChatGPT」は、チャットを削除してもLibraryに保存されたファイルは削除されないと明記しています(OpenAI Help Center 2026-10-08確認)。資料を添付した会話を消したのにファイルが残っている、という状態が起こり得ます。

「30日以内」は上限の目安で、例外付きです。社内規程に「入力したデータは30日で消える」と書くと、公式ヘルプより強い主張になります。転記するなら例外の2条件も一緒に書いてください。


7. 会社のアカウントなら最初から学習されない

OpenAIの公式ページ「Enterprise privacy at OpenAI」(2026-10-08確認)は、ChatGPT Enterprise・Business・Edu・for Healthcare・for Teachers・APIプラットフォームについて、既定では入力も出力も学習や改善に使わないと書いています。組織が明示的にオプトインしない限り、データ共有はオフの扱いです。

個人プランは逆で、トグルは既定でオンです。公式ヘルプ「What if I want to keep my history on but disable model training?」は、Free・Plus・Proではデータ共有が既定で有効になっており、オプトアウトできると書いています。

アカウント学習利用の既定誰が変えるか
Free・Plus・Proオン(学習に使われ得る)本人がトグルで変更
Business・Enterprise・Eduオフ(既定で学習に使わない)組織がオプトインした場合のみ変わる
APIオフ(既定で学習に使わない)組織がオプトインした場合のみ変わる

Goプランは、Privacy Centerの提供対象には挙がっていますが、既定値を明記した記述は本記事で確認した公式ページにはありませんでした。Goを使っている場合は、自分の Data controls でトグルの状態を直接確かめてください。

APIについては、同ページが別の保持ルールを示しています。サービス提供と不正利用の検出のために入力と出力を最大30日保持し得る、というものです。条件を満たす用途では、対象エンドポイントについてゼロデータ保持(ZDR)を申請できます(OpenAI 2026-10-08確認)。

会社で業務利用するなら、個人アカウントのトグルで管理するより、Businessなど会社契約のワークスペースを使うほうが、既定値の時点で学習から外れます。個人アカウントで仕事をする場合は、トグルの状態を本人が管理し続けることになります。オフにしたことを忘れてオンに戻すと、その後の会話が対象に戻ります。


8. つまずきポイント

公式ヘルプの記述から、手順どおりにやっても起こり得る食い違いを表にしました。エラーメッセージが出る種類の操作ではないため、「症状」は画面上の見え方で書いています。

症状原因対処
Privacy Centerがメニューに無い順次提供中、またはEnterprise・Edu・for HealthcareのアカウントSettings → Data controls から直接操作する
Data controls にトグルが見当たらない会社契約のワークスペースにサインインしている可能性法人ワークスペースは既定で学習に使われない。個人アカウントの設定は個人ワークスペースに切り替えて確認する
別の端末でオンのまま表示される別アカウントでサインインしているアカウントのメールアドレスを確認する。設定はアカウント単位
オフにしたのに過去の会話が心配オフの効果は新しい会話のみ該当チャットを削除する。Libraryのファイルも個別に削除する
一時チャットを保存したら履歴に出た保存で通常チャットに変わる仕様トグルがオフなら学習対象外。不要なら削除する
👍を押したあとで機密に気づいたフィードバック送信で会話全体が改善対象になり得る押した後の取り消し方法は公式ヘルプで確認できなかった。Privacy Portalから請求を出すのが残る手段

最後の行は、本記事の確認範囲では解決手段が見つからなかったものです。フィードバックを撤回すれば学習から外れる、という記述は確認できた公式ページにはありませんでした。押す前に止めるしかない、と考えておくのが安全です。


9. 元に戻す手順

トグルを元に戻すには、第2章と同じ画面で Improve the model for everyone をオンにします。公式ヘルプによると、この設定はData controlsからオフにできます(OpenAI Help Center 2026-10-08確認)。オンに戻した場合、その後の会話は再び学習に使われ得ると考えられます(筆者の推測)。

Privacy Portalで「Do not train on my content」を選んだ場合も、設定はアカウントのデータ設定に反映されます。元に戻すときは Data controls のトグルを確認してください。

音声のクリップ共有を有効にしていた場合は、「Include your audio recordings」「Include your video recordings」も見直します。トグル本体をオフにしても下位設定のオン状態が保持される仕様だと仮定すると、トグル本体をオンに戻したときに意図せず音声も共有される状態になり得ます。下位設定が保持されるかどうかは公式ヘルプでは確認できていないため、オンに戻した直後に下位設定の表示を確かめてください。


10. よくある質問

トグルをオフにすると会話履歴は使えなくなりますか

使えます。公式ヘルプ「Data controls in ChatGPT」は、オフにしても会話は履歴に表示され続け、保存済みのチャットは削除も非表示にもならないと書いています。学習と履歴は別々の設定として扱われています。

有料のPlusやProなら最初から学習されませんか

されます。個人プランは、Plus・Proでもデータ共有が既定で有効です(公式ヘルプ、2026-10-08確認)。既定で学習に使われないのはBusiness・Enterprise・Edu・APIなどの法人向け製品で、課金額ではなく契約形態で分かれます。

一時チャットとトグルのオフはどちらを使えばよいですか

両方を使うのが確実です。トグルのオフは以後のすべての会話に効き、一時チャットはその会話1本を履歴とメモリから外します。一時チャットだけに頼ると、保存した瞬間にアカウントの学習設定が適用されるため、トグルがオンのままだと学習対象に入ります。

オフにする前に入力した内容は学習から外せますか

トグルの効果は新しい会話に限られると公式ヘルプは書いています。過去の会話は削除すれば30日以内に完全削除の対象になりますが、非識別化済みのデータは例外とされています。すでに学習に使われたデータを取り除くという記述は、確認した公式ページにはありませんでした。

学習させない設定にすれば情報漏えいは防げますか

防げるのは学習への利用です。会話はアカウントの履歴に残り、一時チャットも安全目的で最大30日保持され得ます。アカウントの乗っ取りや共有リンクの誤送信といった経路は、学習設定とは別に対策が要ります。

無料版でも学習させない設定はできますか

できます。公式ヘルプ「What if I want to keep my history on but disable model training?」は、Free・Plus・Proの個人ワークスペースでは既定でデータ共有が有効で、オプトアウトできると書いています(2026-10-08確認)。手順は第2章と同じです。サインインせずに使っている場合もSettingsからオフにでき、その選択はブラウザに保存されます(2-5)。

ChatGPT Teamではどうなりますか

ChatGPT Teamは2025年8月29日にChatGPT Businessへ改称されたと公式ヘルプが書いています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。Businessは既定で学習に使われません(第7章)。

Codexでも同じですか

個人プランでCodexを使う場合は同じトグルが効きます。公式ヘルプ「Data controls in ChatGPT」は、Improve the model for everyone がCodexのタスクにも適用され、ChatGPTのトグルとPrivacy Portalのどちらか一方で、ChatGPTの会話とCodexのタスクの両方に足りると書いています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。ただしCodexには別に「Include environments」という設定があり、Codexの環境から得た追加の文脈を学習に使うかを決めます。ChatGPT側やPrivacy Portalでオプトアウトしても、この設定は変わりません。

プライバシーポータルから申請する方法は

OpenAIのPrivacy Portal(privacy.openai.com)で「Do not train on my content」を選びます(2-4)。公式ヘルプは、設定画面のトグルとPrivacy Portalのどちらか一方で足り、両方やる必要はないと書いています(OpenAI Help Center 2026-10-11確認)。以前にサポートやプライバシー請求でオプトアウトしていた場合も、それは引き続き有効だと「Data controls in ChatGPT」は書いています。Privacy Portal内の画面の手順は、本記事では確認していません。


11. 関連記事


12. まとめ

  • ChatGPTに学習させない設定は、Settings → Data controls → Improve the model for everyone のオフです。サインイン中なら1台で全端末に効き、効果は以後の新しい会話に限られます
  • オフでも、👍👎を押した会話は全体が改善に使われ得ます。一時チャットは保存すると通常チャットになります。機密を扱う会話では、押さない・保存しないを守ってください
  • 学習を止めても履歴は残り、削除後の30日以内の完全削除には例外があります。Libraryのファイルはチャット削除では消えません
  • 個人プランは既定でオン、Business・Enterprise・Edu・APIは既定でオフです。業務で継続的に使うなら、会社契約のワークスペースのほうが設定ミスの余地が小さくなります